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はじめに宮本建築的木造一生に一度床下に炭を敷く


宮本建築的木造建築

まず。今までの様に、資源を消費するだけの木造という考えは無くさなければいけない。使用した木材が再生産出来るまでの時間は使用したい。
そして、長期間使用してきた木材も何だかの形で再利用していきたい。
じゃぁ・・・もっと木を有効に活用するには・・・

木造と一口で言っても、工法だけでも在来軸組構法、ツーバイフォー(2×4)工法などいくつもある。
一般でよく見る内外とも大壁仕上げが主体の建物では、仕上がったものを見ると、木造どころかそれ以外の構造でも見分けがつかない。

予算が厳しく、コストを下げる為に大壁にすることがよくある。
コストダウンを否定する施主はいないと思うし、合理化も必要だと思う。
けど、壁の中で見えないからといって軸組みの健全性、ましては建物の寿命まで縮めてしまうような、コストダウンが良いはずがない。
ことは大壁、新壁などという見え方だけの問題ではなくなってくる。

まぁ。悪い言い方をすると。
最近多くの軸組構法による建物は、壁をはじめとして、床組や小屋組などが、ほとんど仕上げで隠されてしまい、住み手の目に触れることは少ない。
見ることが出来るとしても、上棟式の時などに見るくらいで、見ても何が何か分からず、大して関心がない。

職人さんから言わせると・・・腕の見せ所がない。
林業家が手塩にかけた木材が誰の目に付くことも無い。

施主が興味を示すのは、この後の内装仕上げや設備機器など躯体が隠れてからの事が多いと思う。設計者の中には、創りたい空間を表現出来れば十分で、
骨組みは大工さん任せという人もいる。設計図書があっても木組みを表現する伏図だけでは、木の組み方までは指示できない。
一般的には特に指示がなければ大工さんが経験と知識によって建物の程度に合わせて決定する。
とにかく低コストにしなければいけない状況では、職人の腕や良心も発揮出来ずに、最も手間のかからない方法になってしまう事が多い。

もっと悪い言い方をすると・・・
標準仕様だったのを、勝手に最低仕様にスリ替えても仕上げてしまえば、誰にも分からないのである。
まぁ・・・こんな事を考える業者は居ないと言いたいけども・・・ありえない話でもない。
実際に絶対にそんな事は無いとしても、見えないのだから絶対に信用できるものでもない。

じゃぁ。より良い木組みとはどんなものか・・・

まず、地震等の外力に対しても安全な事が一番!
安全というのは・・・単に強度だけを求めるのではない。
もちろん、丈夫で壊れない事が一番良いけれど、万が一の場合瞬時に潰れてしまう事がなく、もし大きく傾いてもその時中に居る人が避難出来る空間を保持する事も大切な機能である。
しかし今の建築基準法では、貫構造など柔らかく粘りのある構造は不可で、筋交いや構造用合板などの、高い剛性の構造にしなければいけない。

また、良い木組みの条件には、耐久性も必要になってくる。
ほとんどの人が一生に一度の大きな買い物だから・・・
長い間使用して欲しい。
だから、健全な架構で長期的な安全性を確保しなければいけない。
いつくるか分からない災害に対しての構法では意味がなく、なるべく馴染みの良い木で組むのも一つの選択肢だと思う。

よりよい木組みによる、より良い木造のために・・・

間取りの計画と同時に、力の流れが素直で無理の無い架構を計画する。
さらに、木組みを生かしながら快適で丈夫な住空間になる仕上げなど、
家全体の造り方を考えていく必要がある。

架構の耐久性を確保する為に、部材の呼吸を妨げないようにするのと同時に、
万一傷んだ場合にも点検・補修が容易に出来るように配慮する必要がある。
あと日本の気候風土と歴史の中で継承されてきた、職人の技術・手法ひいては心意気を見てもらいたい。
そうなると・・・自然と答えは出てくる。

仕上げで壁を隠さず柱など真壁などの露わしとする。
そして何よりも維持管理に対する住み手の理解と認識が必要である。



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